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保険の適用条件・保険診療の仕組み・保険適用外の選択肢を解説

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※この記事は『プレシジョンメディシンは保険適用外?適用範囲・選択肢・費用を解説』(https://cancer-bright.jp/article/post-391/)を抜粋して、読みやすく再編集しております。

プレシジョンメディシンが「すべて保険適用外」は誤りです。遺伝子パネル検査は一定の条件を満たせば保険診療で受けられ、検査で見つかった変異に合う分子標的薬が保険適用になるケースもあります。この記事では、保険適用の条件・仕組み・保険適用外のときの選択肢を解説します。

1.プレシジョンメディシンは保険診療で受けられるのか?

遺伝子パネル検査は、以下のいずれかの条件を満たす場合、保険診療で受けられます。

標準治療が終了または終了見込み、あるいは希少がんのように標準治療がない

造血器腫瘍または類縁疾患であること

保険診療で受ける場合は高額療養費制度の対象にもなります。条件を満たさない場合や、より早い段階で受けたい場合は、自費診療の遺伝子パネル検査(リキッドバイオプシーなど)が選択肢になります。

※保険診療の遺伝子パネル検査は「標準治療が終了または終了見込み」のタイミングが原則です。診断早期や標準治療中に検査を受けたい場合は、自費診療の検討が必要になることがあります。

2.検査で見つかった変異に合う分子標的薬は保険適用されるのか?

遺伝子変化が確認され、対応する分子標的薬がある場合は保険診療で治療を受けられることがあります。ただし、同じ遺伝子変異でも保険適用の有無が異なります。

ケース保険適用
ガイドライン推奨の遺伝子変異に対する分子標的薬適用
がん種横断的に承認された薬(特定変異があればがん種問わず)適用
同じ遺伝子変異だが、別のがん種でしか承認されていない薬適用外
海外で承認されているが、日本では未承認の薬適用外
効果のエビデンスがまだ十分でない薬適用外

適用の差が生まれる主な理由は、①古い承認制度の名残(特定のがん種に限定された承認)、②がん種ごとの効果差、③海外承認から日本での保険適用までの時間差の3つです。ただし、追加治験を経て承認範囲が拡大した薬も存在します。

3.保険適用外のときに取れる選択肢は何か?

選択肢薬代の負担その他の医療費主なアクセス先
治験治験薬として提供保険または自費治験実施医療機関
患者申出療養制度自費保険適用臨床研究中核病院経由
自費診療自費自費(混合診療不可)自費診療対応の医療機関
海外渡航・個人輸入自費+渡航費等国内分は保険または自費個人手配

※それぞれメリット・デメリットが異なります。病状・経済状況・急ぎ度合いに応じて選択します。

治験のメリット・デメリット

メリットデメリット
治験薬は無料で提供される治験実施施設が限られる
開発中の薬を使える可能性がある治験スケジュールへの頻繁な通院が必要
有効性が期待できる症例もある予想外の副作用が出る可能性
試験設計によってはプラセボが投与される場合がある
年齢・合併症・治療歴で参加できない場合がある

※参加できる治験を探すには、まず主治医に相談するのが基本です。

患者申出療養制度とは?

混合診療を特定の条件下で部分的に認める制度です[1]。保険適用外の薬代は自費負担となりますが、それ以外の医療費は通常の保険診療と同じ負担割合で受けられます。この制度を使うには、主治医を通じて臨床研究中核病院に申し出る必要があり、国の審査には約6週間を要します(前例のある治療では短縮される場合もあります)。申し出を決めてから治療開始までは、主治医との相談や臨床研究中核病院での計画作成を含めると 治療開始まで半年〜1年程度かかる場合があります(出典:厚生労働省)。

4.よくある質問

Q.保険適用外と言われたら、治療を諦めるしかないですか?

諦める必要はありません。治験・患者申出療養制度・自費診療・海外渡航/個人輸入という4つの選択肢があります。それぞれ費用・アクセス・リスクが異なるため、病状や経済状況に応じて検討します。
※海外渡航・個人輸入は、渡航費・滞在費・現地での医療費がすべて自己負担となるほか、品質保証や副作用対応の責任を個人が負うため、医療機関を通じた治験・患者申出療養制度・自費診療に比べてリスクが高い選択肢です。副作用が出た際に国内のサポート体制を活用しにくい点にも注意が必要です。

Q. 主治医に「保険適用外の治療を希望する」と相談しづらいときは?

セカンドオピニオンの利用、がん相談支援センターへの相談、自費診療に対応している医療機関への直接相談という選択肢があります。複数の視点から情報を集めることが大切です。

まとめ

プレシジョンメディシンは「すべて保険適用外」ではなく、条件を満たせば保険診療で遺伝子パネル検査を受けられ、分子標的薬が保険適用になるケースもあります。

  • 保険適用の条件:標準治療がない・終了見込み・造血器腫瘍など
  • 保険適用外のときの選択肢:治験・患者申出療養制度・自費診療・海外渡航
  • 費用の詳細・負担軽減制度については「プレシジョンメディシンの費用と自己負担を抑える方法」の記事で解説

【参考文献】

  1. [1] 厚生労働省 患者申出療養制度:https://www.mhlw.go.jp/moushideryouyou/

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